会計英語では、debitが「借金」、creditが「信用」とは限りません。仕訳の左右を示す技術語として使われます。日本語の会計知識がある人は、英語を会計の動作に結びつけると、用語を一つずつ訳すより速く読めます。
entryとledger
会計文書では post, record, recognize, reverse, reconcile のような動詞が処理の順番を示します。主語が会社なのか経理担当者なのか、対象が仕訳なのか残高なのかを確認すると、日本語の訳語が一つに決まらなくても意味を追えます。
journal entry は仕訳、general ledger は総勘定元帳です。post an entry は仕訳を元帳へ転記する、reverse an entry は逆仕訳を行うという意味です。record, recognize, book はいずれも計上に関係しますが、文章の主語と対象によって自然な訳が変わります。
accrualとdeferral
accrued revenue はサービスを提供したがまだ請求・入金していない収益、deferred revenue は先に受け取ったがまだ提供していない収益です。現金の移動と収益・費用の認識時期を分けて考えると、似た語を混同しません。文章では earned, incurred, received in advance が手掛かりになります。
accrue は発生したものを見越計上する、defer は後の期間へ繰り延べるという動きです。accrued expense は未払費用、deferred revenue は前受収益。接頭辞だけで判断せず、現金が先か、サービスが先かを考えます。会計英語は時間のズレを表す語が多いので、取引のタイムラインを簡単に描くと理解できます。
adjusting entry
調整仕訳を読むときは、期末時点で何が未処理だったかを先に確認します。減価償却なら資産の費用配分、未払費用なら発生した費用の計上、前受収益なら提供済み部分の振替です。at period-end、as of the reporting date などの時点表現にも印を付けます。
決算時には adjusting entry(決算整理仕訳)が入り、未払・前払・減価償却などを正しい期間へ配分します。trial balance(試算表)から財務諸表へ移る途中で、どの調整が行われたかを読むのがポイントです。close the books は帳簿を締める、month-end close は月次決算を指します。
覚え方
語彙カードでは日本語訳だけでなく、The company accrued interest expense at year-end. のような一文を音読します。動詞が誰の行為か、どの期間に関係するかを確認すると、USCPAの長文でも処理しやすくなります。詳しくは会計・経理の英語とUSCPA英単語へ。
仕訳の説明を読むときは、最初に取引の事実、次に会計処理、最後に報告書への影響を分けてメモします。この三段階を意識すると、用語が多い解説でも論理を追いやすくなります。
仕訳を一行で説明する
仕訳を読むときは、まず増えたものと減ったものを日本語で言い、次に英語の勘定科目へ戻します。Dr. Cash / Cr. Revenue なら、現金が増え、収益を計上したという関係です。debitとcreditを左右の記号として扱うと、日常語の「借りる・貸す」に引きずられません。
月次決算で出る表現
prepare a journal entry は仕訳を作成する、review supporting documents は証憑を確認する、reconcile an account は勘定残高を照合する、という意味です。cut-off は計上時期の区切り、material misstatement は重要な虚偽表示を指します。業務メールでは、動作を表す動詞と対象勘定をセットで拾います。
accrualのタイムライン
サービスを先に受けて支払いが後なら、費用と未払金を先に計上します。支払いが先でサービスが後なら、前払費用から費用へ振り替えます。英語の説明を読んだら、取引日・計上日・支払日を三本の線に置くと、accrued、deferred、prepaidの違いが整理できます。
学習の確認問題
記事を読んだ後、What was recognized?, Which period does it belong to?, What account is adjusted? の三問に英語で答えます。数字を計算しなくても、計上対象と期間を説明できれば、会計英語の長文を読む土台になります。

